さて、今回は少し閑話休題と致しまして「PW」、
すなわち「プレインズウォーカー」についてお話していきたいと思いますが・・・
私としては特に問題ないのですが、
何分あまり気持ちの良いお話ではないと思いますので、
【 閲覧注意 】
とさせて頂きます。
ご理解頂けた方のみ、下へスクロールして本文へとお進み下さい(*_ _)
・・・ 宜しいでしょうか?
それでは、始めていきましょう。
今回は【プレインズウォーカーへ罵詈雑言】をぶつけて参ります(。-∀-)
◆ 「PWが強すぎる」
【プレインズウォーカー】・・・日本語では「次元を渡る者」という意味になりますが、彼らはマジックのストーリーラインに深く関係してきた、言わば主人公的な存在です。「ナイン・タイタンズ」のお話などが有名ですよね、少しだけご紹介致しましょうか。
上段左から、《ガフ》《ボウ・リヴァー》《テヴェシュ・ザット》《ウィンドグレイス》《フレイアリーズ》です。
彼らが「ナイン・タイタンズ」の一員としてウルザとともにファイレクシアと戦ったのが「インベイジョン・ブロック」。私も好きなストーリーなのですが(ちなみに《ガフ提督》が1番好きです)、詳しいお話はここでは割愛、ご興味あられる方はストーリーラインをご覧頂くと致しまして・・・
当初、そのあまりにも強大な力から《プレインズウォーカー》としての「カード化は不可能」と言われてきました。それゆえに彼らはイラストに登場するに留まり、中にはイラスト化すらされていないプレインズウォーカーも存在していました。
それら強力なプレインズウォーカーが初めてカード化された、すなわち【カードタイプ:プレインズウォーカー】が初めて登場したのが「ローウィン」です。(正確には「旧世代」「新世代」という区分があるのですが、ややこしい話はなしにしましょう)
《黄金のたてがみのアジャニ》《ジェイス・ベヘレン》《チャンドラ・ナラー》《リリアナ・ヴェス》《野生語りのガラク》。
初代となります5人のPWとともに導入された「プラス」「小マイナス」「大マイナス」(奥義)という能力基準は現在にも受け継がれ、その後の様々なプレインズウォーカー達の登場&活躍はご存じの通りでしょう。
しかしながら・・・
トーナメントシーンでの活躍の影で、プレインズウォーカーを快く思っていない方も多く、特に古くからのマジックプレイヤーには不評を被り、「プレインズウォーカーの存在がマジックをつまらなくしている」とまで言い切る方もおられる程なのです。
それはなぜなのでしょうか?
◆ 「単純に強すぎる」
単純に性能が高すぎます。
そもそも戦場に出ただけで忠誠度分ライフゲインをしているようなもの=全てのプレインズウォーカーに絆魂がついているようなものですし、MTG・MD両環境を席捲する《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》などは、(1番弱いはずの!)「+1」能力を連打していればゲームに勝ててしまうという有様。
本来「1枚で勝てるカード」は禁忌とすべきものです。
理由は「そのカードを引いたほうが勝つ」というゲームになってしまうため、ゲーム性を著しく損ねる危険が高いためなのですが、その一線を次元を超えるが如く軽々しく踏み越えてしまうのがプレインズウォーカーなのです。
◆ 「ドローPWが強すぎる」
続けましょう。
先程「単純に強すぎる」と申し上げましたが、数多くのプレインズウォーカーの中でも、《秘密の解明者、ジェイス》《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》などの「カードを1引く」能力を持つプレインズウォーカーは別格の存在です。
:「一方のプレイヤーだけが追加のカードを引き始めた時、そのゲームは終わる」
古くから伝えられているマジックの格言のようなものですが、実際に「カードを引く」効果は強力なもので、それゆえに基本的には2枚以上のカードを組み合わせるか、1枚でその効果を得られる場合には何らかの条件達成が必要というのがデザインの基準であり、それでも多くの「カードを引く」効果を持つカードが「強い」という評価をされてきました。
しかしながら、プレインズウォーカーは易々とその不文律を破り、1枚でカードを引き続けてしまうのです。
φ(-_@) :「最近の《密輸人の回転翼機》が良い例だけど、ウィザーズは「カードを引く」という効果のヤバさを軽視している気がするね。「カードを引く」だけでもゲームが終わりかねないのに、《ジェイス》みたいに占術付で引かれたらさすがにゲームにならない」
◆ 「奥義が強すぎる」
続けましょう。
先程までの「1枚でゲームに勝てる」という表現は、「詰みが見える」という婉曲的な意味合いが強かったのですが、《精霊賢者の賢人、ニッサ》の「土地クリーチャー化」・《反逆の先導者、チャンドラ》の「呪文を唱えるたびに5点」など、強力な「大マイナス」=「奥義」は文字通り直接的にゲームを終わらせてしまいます。
ここで問題なのは、「プラス」能力も強力であることです。
こちらについては違和感を覚えるプレイヤーも多いのではないでしょうか?。本来奥義とは「力を溜めて放つ」というイメージがあると思うのですが、マジックのプレインズウォーカーは、ある意味「マイナス」よりも強力な能力で忠誠度を上げていき、奥義へと到達してしまうのです。
φ(-_@) :「「プラス」能力はささやかな効果が妥当だと思うのだけどね。繰り返しになるけど無条件ドローは絶対やりすぎ。《ギタクシア派の調査》(※)みたいに「相手の手札を見る」ぐらいでも十分ではないか?」
(※)《ギタクシア派の調査》
通称「ギタ調」。効果は実質「0マナ:相手の手札を見る&カードを1枚引く」。序盤のキャントリップに加えて、「コンボデッキ」や「一撃必殺」デッキの安全確認のために用いられる。(一時的にではあるが)ゲームから駆け引きを完全排除できるため、密かにMTGモダン最強カードだと思っている1枚。
◆ 「軽いPWが強すぎる」
続けましょう。
奥義の強力さは前述致しましたが、MDには「最速3ターン目に出てきて、自衛しながら奥義を目指せる」というとんでもないプレインズウォーカーが存在しており、それが《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》と《最後の望み、リリアナ》です。
特に、後者の《リリアナ》は「3ターン目の死の宣告」と申し上げても差し支えなく、最速で出てきた彼女を乗り越えることができず、そのまま奥義を食らってゾンビの群れに押し潰されてしまった・・・MDプレイヤーであれば1度はご経験されたことでしょう。
ここまで来ると、正真正銘「1枚コンボ」ですよね。
φ(-_@) :「軽いPWなんて《悪鬼の血脈、ティボルト》みたいなネタPWだけでいいのだよ。序盤に出てきてそれ1枚で勝敗が決まる、そういうゲームは健全であるとは言えないし、まず面白くないよね(お互いに)」
◆ 「召喚酔いはどこへいった?」
続けましょう。
「タップ」「スタック」など、マジックには素晴らしいルールやメカニズムがございますが、その中でも私が特に秀逸だと思っておりますのが「召喚酔い」です。「プレインズウォーカー級の力を持っている」との呼び声高い《終末を招くもの》の能力を使うためには1ターン待たねばならず、《ゴブリンの栄光追い》を高名させるためのアタックを仕掛けられるのは次のターンです。
:「戦場に出たターンにはタップ能力は使えず、攻撃にも参加できない」
=「強力な能力を使うには相手のターンを挟まなければならない」「クリーチャーで攻撃を仕掛けられるのは相手にもクリーチャーを出せるチャンスを与えてから」、この何気なくも重要なルールがこういったゲームにありがちな先手後手格差(いわゆる「先手ゲー」)を抑制し、マジックの高い戦略性を陰から支えていたのです。
ところが・・・
プレインズウォーカーはその基本ルールさえも無視しています。
戦場に出たターンにいきなり「5/5の土地」が攻撃を仕掛けてくる《生命の力、ニッサ》や「3/1のエレメンタル2体」が急襲してくる《炎呼び、チャンドラ》、さらにそれに加えて本体は別にあるという良く分からない凶悪さ。
これでは、「先手ゲーを助長している」と言われてしまっても致し方ないでしょう。
◆ 「対策カードが少なすぎる」
続けましょう、実は1番の問題はこの点にあるかもしれません。
どんなに強力なカードであっても、対処することが可能であればゲームを破壊するほどの脅威になることはありません。《大天使アヴァシン》ならば破壊不能が解ける次のターンで何らかの除去を、《ガイアの復讐者》でも「布告系除去」(※生贄に捧げさせる除去スペル)や全体除去、それができなくても最悪チャンプブロックで時間を稼ぐことができます。
(。-∀-):「《密輸人の回転翼機》は!?」
・・・少々きわどいですね。
それがこのカードが環境を席捲している所以になるのですが、それでも《空鯨捕りの一撃》《蓄霊稲妻》《闇の掌握》《再利用の賢者》《霊気溶融》など、各色に汎用性のある対策カードが用意されており、「強いカードがあっても必ずそれに対抗できるカードが存在する」=「絶対的なカードは存在しない(してはいけない)」ことはマジックの常識であるはずでした。
しかし・・・
プレインズウォーカーは違います。
「1枚で勝てる」ほどの強大な力を持っているにも関わらず、MDで確定除去と呼べる代物は《苦渋の破棄》のみ。他は《月への封印》や《食い荒す炎》など不確定なものや信頼性に欠けるものしか用意されておりません。
これでは「プレインズウォーカーゲーム」にならないほうがおかしいですよね。
φ(-_@):「これでもマシになったほうなのだけどね。昔はPW除去と呼べるものが《抑制する縛め》しかなかったから、《ヴリンの神童、ジェイス》や《異端の癒し手、リリアナ》が反転しただけでゲームが大体終わっていたからね」
◆ 「忠誠度が高すぎる」
続けましょう、こちらで最後です。
前述の通り、対策カードが少ないプレインズウォーカー達ですので、対抗手段は限られたものになりまして・・・
①:直接攻撃する
②:カウンターする(青)
③:捨てさせる(黒)
④:火力で焼く(赤)
➄:《苦渋の破棄》(白黒)
以上が現実的に取り得るプレインズウォーカーへの対抗手段となりますが、②~➄は色限定の対抗策(しかもMDの場合③は限りなく弱く、④も射程圏外であることが多い)になりますので、事実上は「①:直接攻撃する」が最も有効かつ一般的な対抗手段ということになります。
ところが・・・
プレインズウォーカーの忠誠度の高さが、それすらも困難にさせています。
例えばこちら《先駆ける者、ナヒリ》のマナは4マナ、戦場に出たターンに即「プラス」能力を起動(召喚酔いに影響されませんのでね!)させれば忠誠度は6。アグロデッキでなかったとしたら、いえアグロデッキであったとしても、相手のブロッカーや除去を搔い潜りながら「4ターン目に6点」のクロックを用意するのは難しいですよね。
なぜ、プレインズウォーカーだけがここまで優遇されるのでしょうか。
φ(-_@) :「能力を使うたびに本体まで強くなっていくから、すぐに対処しないと絶望的になるというのがいけないよね。もう後の祭りだけど、忠誠度とは別に固定のLP(ライフポイント)みたいなものを設けても良かったかもしれないね」
・・・
φ(-_@) :「とはいえ、「カラデシュ」のデザインは結構良かったんじゃないかな。まず「機体」環境それ自体が対策になっていて、《サヒーリ・ライ》は「占術」・《ドビン・バーン》は「小マイナス」で、ただ無条件にカードを引き続けられる奴はいなかったし」
φ(-_@) :「まぁ、結局何が言いたいのかと言うと・・・」
φ(-_★) :「カード1枚で決まるゲームは面白くないんだよ」
(-ω-●):「でも結局使うんだよね…?」
φ(-_@) :「それはまぁ、強いからね…」
お見苦しい内容になりましたが・・・
ご覧頂きありがとうございました(*_ _)
百人組手の人
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