◆ achtzehn『グリクシス果敢試練』 vs Spicy『バントコントロール』
第2回戦のフィーチャーは、フライデー常連の2人。
achtzehnは、フランクな物言いから時に鋭い考察を飛ばしてくれるプレイヤーで、今回は試練とカルトーシュにフォーカスしたオリジナルアグロデッキを持ち込んでいる。
対して、Spicyは独創的なカード選択とデッキ構築で前回上位に進出しており、今回もオリジナル『バントコントロール』をつくりあげてきた。チャットも丁寧で紳士的な印象を受けるのだが、大会前は「今回は魅せられるデッキはつくれなさそうです(大嘘)」と語っており、やはりコントロール使いはどこか信用できないといったところだろうか。
ゲームについては1点に尽きる。
「アグロ vs コントロール」、昔風に言えば「ビートダウン vs コントロール」になるだろうか?MTGの誕生以来、十数年に渡って繰り広げられてきた抗争の鍵は「アグロが攻め切ることができるのかどうか」である。
● GAME1
タップインを続けるSpicyに対し、achtzehnは《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ》で先制をはかるも、これは《反射魔道士》でバウンスされる。
ならばと《ゴブリンの栄光追い》《鎖慣らし》と連打し、さらに《ゴブリンの栄光追い》に《知識のカルトーシュ》をエンチャントし攻勢に出ようとするが、これには《本質の変転》からの《反射魔道士》で再度バウンス、といやらしく対処していくSpicy。
さらに2枚目の《反射魔道士》を追加し、これを2枚の《ムラーサの胎動》でクルクル回転させ、クロックを抑え込むとともにライフを高い水準に保つ。
achtzehnにとってはフラストレーションの溜まる展開だが、それでもアグロは愚直に前進するしかない。《激情の試練》で《反射魔道士》を除去、クリーチャーを4体並べて数での突破をはかる。
が、戦線が伸びるのを待っていたかのように炸裂するSpicyの《悲劇的な傲慢》。
野良戦ではほとんど見ないスペルでありながら、今大会では初戦に引き続きすでに2度目の登場である。やはり大会は一味違うということか。
戦力のほとんどを失ってしまったachtzehn。
《ゴブリンの栄光追い》《知識のカルトーシュ》と続け再起に懸けるも、これを3枚目の《反射魔道士》され、さらに《奔流の機械巨人》を続けられると、Spicyのライフは未だ17・墓地には《ムラーサの胎動》と《反射魔道士》。
・・・無理ゲーである。
achtzehn 投了。
Spicy 1-0 achtzehn
● GAME2
GAME1は悪夢のような展開になってしまったachtzehnだが、気を取り直して《ゴブリンの栄光追い》からスタート、今回は攻撃が通り高名させることに成功する。
Spicyはこれを《石の宣告》で除去し、さらにキャストされた《ラスヌーのヘリオン》を《呪文萎れ》したあとに《種子の守護者》、盤面をガッチリと固めにかかる。
《ケラル砦の修道院長》 ⇒ 能力で捲れた《巧妙なスカーブ》と追加、攻撃の形をつくりたいachtzehnだが、ここでSpicyは《実地研究者、タミヨウ》をキャスト。強力なカードだらけのPWの中でも屈指の能力を持つ彼女の登場により、一気にゲームが動き出す。
これだけは何としても対処しておきたいachtzehn。
まずは《闇の暗示》で《種子の守護者》(表)を除去し、攻撃を通したあとに《激情の試練》の3点をぶつけ《実地研究者、タミヨウ》は退場。イージーウィンは許さない。
さらに2枚目の《ケラル砦の修道院長》をキャストしようとしたところで、Spicyからこれに《疑惑の裏付け》が飛ぶ。「相手のアドバンテージを奪い取りながら自分のアドバンテージに繋げる」強い動きだ。
が、achtzehnはこれを《払拭》!
まさかの1枚を受け貴重なアドバンテージ源を失ってしまったSpicy、次のターンは《反射魔道士》で《巧妙なスカーブ》をバウンスするのみに留まると、ここでachtzehnのビッグターンが到来する。
・《知識のカルトーシュ》を《ケラル砦の修道院長》にエンチャント
・《野望の試練》《激情の試練》が手札に戻る
・《野望の試練》を再キャスト(《反射魔道士》が生贄に)
・《激情の試練》を再キャスト(本体3点)
・6/5&5/5の《ケラル砦の修道院長》×2でアタック
1ターンにして14点!
思わぬ大ダメージを食らってしまったSpicy。
返すターンに《不屈の追跡者》をキャストしてみるものの、残り2点のライフを守り切れる術はなく、そのまま投了。
『果敢試練』デッキのコンセプトを如何なく発揮したachtzehnが1本を取り返し、勝負の決着はGAME3へと縺れこむこととなった。
Spicy 1-1 achtzehn
そういえば、前回大会でもSpicyはまさかの《払拭》によって敗れており、もはや天敵とも言えるカードになりつつある。「騙す奴ほど騙される」とはよく言ったもので、老獪にゲームを組み立てる策士ほど、意表をつかれた時には脆いものなのだ。
● GAME3
《伐採地の滝》タップインから入ったSpicyに対し、achtzehnは《鎖慣らし》をキャスト。これまでのゲーム同様の攻防を予感させたが、ここで異変が・・・
Spicyの土地が2枚で止まる。
コントロールにとって「土地が伸びない」=「ゲームに負ける」を意味すると言っても過言ではなく、ましてachtzehnのデッキは速度を信条とするアグロである。
achtzehnは《ハンウィアー守備隊》を追加。
Spicyはまだ土地を引けない。
一気にゲームを決めるべく、さらに《激情の試練》をキャストするachtzehn。
次のターンのトップにも土地はなく、Spicyにできることはゲームを片付けることだけだった。
Spicy 1-2 achtzehn
achtzehn Win
百人組手の人
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