第29回:イゼットコントロール②(結果&考察)

 

 お待たせしました。

 それでは、"驚愕の"結果発表です。

 デッキリストはこちらをご覧下さい。



◆ 結果


● 1~25戦

勝率:64%(16勝09敗)


● 26~50戦

勝率:92%(23勝02敗)


● 51~75戦

勝率:72%(18勝07敗)


● 76~100戦

勝率:96%(24勝01敗)


● 通算

勝率       : 81%(81勝19敗)/100戦【完走】

対アグロ     : 82%(49勝11敗)/60戦

対ミッドレンジ  : 80%(16勝04敗)/20戦

対コントロール  : 71%(10勝04敗)/14戦

対ランプ     :100%(06勝00敗)/06戦

◇先手勝率    : 82%(45勝10敗)/55戦

◇後手勝率    : 80%(36勝09敗)/45戦

※Xドロー    : 39回(平均5.5枚)

※ボム負け    : 05回


φ(-_@) :「まさかコントロールで8割勝てる日が来るとはねぇ」



◆ 考察


【 ソリューション現る 】


 勝率81%


 ただ一言、圧倒的

 ほぼ毎日MDを起動しており、ありとあらゆるコントロールをプレイしてみたという自負もある私が「コントロールはイゼット以外考えられない」と思うだけの実力を示してくれる結果となりました。

 

 通算勝率もさることながら、25戦コースレコードとなる23勝を記録したかと思えば、最終第四関門で自身の記録を塗り替える24勝を叩き出したその実力は紛れもなく本物、コントロールとしてのソリューションどころか、環境のソリューションの1つであると言って宜しいでしょう。


 強さの要因としては2つ。


■①φ(-_@) :「事実上の環境最速」

 12枚。

 何の数字かと申しますとサイクリングを含めた「1マナアクションの数」です。『マルドゥ機体』の倍以上、高速アグロと同等かそれ以上の枚数が搭載されており、「アグロ以上に速いコントロール」というよく分からない状態になっています。


 元々コントロールは遅いデッキ相手には無類の強さを発揮するアーキタイプですので、アグロにテンポ負けしないとなればそれはまさに天下無敵。相手の2マナアクションを弾く1マナ除去が実質キャントリップ付になるため、「むしろ後手でも良いのではないか?」と思えてくるぐらいでした。



■②φ(-_@) :「異常なまでの安定感」

 =《検閲》と《ヒエログリフの輝き》です。

 この2枚のサイクリングスペルの登場 ⇒ 導入により『イゼットコントロール』の安定性は飛躍的に向上しました。どちらもキャストしたとしても十分な効果を発揮してくれるカードですが、必要に応じて追加の土地や除去への変換を期待できる(しかも僅か1マナで!)メリットは想像以上。


 1番は「初手の安心感」ですね。

 これまでなら悩んでいたような「他は素晴らしいが土地が2枚しかない」「ドロー・カウンターと揃っているが除去だけがない」などの手札を何の逡巡もなくキープできるようになりましたので、初期手札のフラストレーションはほとんどありませんでした。



 以下、各アーキタイプへの雑感です。

 特筆すべきは「明確に不利なデッキがほとんど存在しない」ことで、あらゆるデッキと最悪でも微不利ぐらいの相性で戦うことができます。唯一《ガイアの復讐者》入りのランプデッキは明確に不利と言える相手ですが、現状当たることは稀ですからね。


● 対アグロ(勝率82%)

・機体 :9勝2敗

・ゾンビ:9勝1敗

・人間 :5勝2敗

・グロウ:4勝2敗


 好成績の1番の要因、環境6割のアグロデッキに対し8割勝っています。

 1マナから始まる除去の雨嵐がきっちりとアグロを抑えており、構成上不利かと思っていた『マルドゥ機体』『黒緑グロウ』にも勝ち越し。MDですと相手の初速とドブン率が落ちているのが理由でしょうか。但し、僅差のゲームが多いため数字程の相性差はなく、五分五分かあって微有利ぐらいですね。

 

 対ゾンビは・・・圧巻です。

 起点となるゾンビだけを狙い撃ちされてしまいますと、そこに残るのはただの1/1や2/2のビート、往々にしてそれすらも残りませんし…(-ω-●)。ゾンビを持っていた時から「やりたくない」と思っていたマッチアップですので納得の数字。



● 対ミッドレンジ(勝率80%)

 敗因は全て序盤のボム抜け、それ以外はすべて勝ちました。

 基本有利なアーキタイプですので特に申し上げることはないのですが、あえて1つ挙げるとするならば、さわりにくい《秘密の備蓄品》《選定された行進》を用いてくる『白黒トークン』はやや不利、ぐらいでしょうか。



● 対コントロール(勝率71%)

 こちらも負けは全て序盤の何か、ロングゲームは全て制することができました。

 面白いことに14回戦って『イゼット』同型は1度だけ、各色のパワーカードを使いたいのか『エスパー』や『グリクシス』を選択しているプレイヤーが多いです。また『LO』は大幅に数を減らしている模様で対戦は3回だけ、アグロに間に合わないことが多いのと、《検閲》の登場でコントロールにも3ターン目を抑えられてしまうので厳しそうですね。



 続きまして、問題提起部分の検証結果について見ていきます。


◆ 検証結果


■ 「《明日からの引き寄せ》の有効性」

 結論:十分あり(但しなくても良い)。

 微妙な結論になっていますが・・・キャストしたのは39回・平均獲得枚数は5.5枚(実は《記憶》経由で2回打ったゲームがありまして、それを2ゲーム換算とするなら5.35枚)。期待値X=5以上ですので、十分投入価値があると言えるでしょう。


 但し、留意すべき事項として・・・

 《天才の片鱗》未満《ヒエログリフの輝き》同等以下であるX=3以下の場合が9回、またオーバーキルであるX=8以上も9回ありまして、実質的にゲームに及ぼす影響が1番大きいであろうX=5or6は16回です。微妙な数値である4・7を加えても実用的と言えるのは21回、=「キャストした場合の約半分は打ちたくない or 打つ意味がほとんどない状況」ということになりますので、これをどう評価するかでしょうか。



■「バウンスの必要性」

 結論:リストから《呪文萎れ》1 ⇒ 《分散》1

 =私の結論としては、「《分散》《暗記+記憶》の2枚体制」ということになります。

 

 ボム負けの回数は5回

 これはただボムに負けた回数ではなく、「バウンスがあれば負けなかった or 負けなかったかもしれない」というカウントになります。無論数字に現れない「《呪文萎れ》が2枚あったから勝てた」ゲームも何戦かあったでしょうし、それも踏まえてこの5回を「100戦中5回だけだった(5%)」と見るか「負けた19戦中5回だった(25%)」と見るかでしょうか。


・ 《暗記+記憶》の2枚目は不要。《記憶》を2回打つことはまずなく、受けの広さより4マナの重いバウンスを2枚抱えるリスクのほうが大きい

・ 14枚のカウンターが1枚減ったところで数%しか変わらないが、1枚しかないバウンスが2枚になれば影響力は2倍

・《呪文萎れ》を2枚入れると後半の無駄引きが多い

・  感覚的にカウンターよりボードにさわれるカードがもう1枚欲しい

 

 私の考えはこんなところになります。

 "感覚"という表現を使いましたが、構築の最後は「自分にしっくり来るほうを選ぶ」ことも重要です。思い返せば、私の場合『エスパーコントロール』の時から「《呪文萎れ》1《分散》1」体制がしっくり来ていて、かれこれ10000戦ぐらいはやってきているはずなので、その形が合っているのでしょう。 


 要は「保険をかけるかかけないか」になりますので、《暗記+記憶》1枚を最低ラインとして、それぞれしっくりくる形を選んで頂ければと思います。



■「《輪の信奉者》の必要性」

 結論:《周到の神ケフネト》よりは優先したい。

 こちらも難しいところですね、主に《ケフネト》との比較になるのですが・・・


● 対アグロ

 《ケフネト》は対アグロにはまず間に合いません(除去手段がない『赤緑エナジー』『黒赤ヴァンパイア』など、稀に無双するマッチアップもありますが)。対して、遅いとはいえ《輪の信奉者》はアグロ相手にも悪くはないカードで、1枚で戦線を支えて捲り返すゲームもあります。


 ちなみに、懸念していた《ガイアの復讐者》に遭遇したのは1度だけ。《伐採地の滝》は3・4回といったところでしたが、こちらにも《さまよう噴気孔》や《風への散乱》といった受けるカードがありますので、この点は見切ってしまっても良いでしょう。しかしながら、現状有効な対処手段が2枚の《マグマのしぶき》だけしかない《屑鉄場のたかり屋》への受けになることも見過ごせない部分です。

 

● 対コントロール

 前にも申し上げたと思いますが、《ケフネト》はそこまで絶対神ではありません。

 理由としては、定番の《記憶+暗記》から《苦渋の破棄》《排斥》、果ては《神聖な協力》まで、《ケフネト》に対処するカードを持たないコントロールは存在しないと言っても良く、さらにその多くはインスタントであるからです。


 対して、《輪の信奉者》には自衛能力があります。

 他のフィニッシャーにも言えることですが、守るためにカウンターを使わされるというのはあまり良いことではなく、通してしまえば否応なく「ほぼ勝ち」という状態をつくりだすことができるのはこのカードだけです。

 


 以上から、私は《輪の信奉者》を高く評価しています。

 《ケフネト》=「ゲームに勝ちにいくカード」・《輪の信奉者》=「ゲームに勝てるカード」という微妙な認識の違いがありまして、やはり明確に1枚で勝てる絶対的なフィニッシャーの存在は、ゲームプランニングの上でも大きいのではないでしょうか。



 最後に、いくつかポイントでも。

 個人的見解ですので、参考程度にご覧下さい。


◆ POINT


■φ(-_@): 「《ヴリンの神童、ジェイス》と《時間の把握》をプレイしない」

 何らかの理由があるか、特別な情でもない限り投入しないほうが良いです。

 《ジェイス》は大体余った除去の的をつくるだけ、《時間の把握》はどこまでいっても手札交換にしかならないため、カードを1枚捨てているようなものになります。こう言ってしまうのも何ですが、私がコントロール同型で勝ちを意識する瞬間は「2ターン目に《ジェイス》か《時間の把握》をキャストされた時」です。



■φ(-_@): 「《秘密の解明者、ジェイス》をプレイしない」

 やっていることは概ね《明日からの引き寄せ》を薄めているだけ。《明日からの引き寄せ》のほうが状況に応じた可変性がありますし、キャストもインスタントタイミングになりますので、《ジェイス》のほうを優先することはないと思います。



■φ(-_@) :「相手のマナがフルオープンの時にフィニッシャーをキャストしない」

 コントロールのフィニッシャーは「後の先」で出したいです。

 《輪の信奉者》への否定意見として、「余った除去を受けてしまう」というものがあったのですが、「裏 ⇒ 表」で除去を集中されない限りまずやられません。《奔流の機械巨人》にしても、相手のマナがフルオープン時にキャストするのは「除去してくれ」と差し出すようなものなので、余裕があれば相手のアクションを待ち、ある程度マナを使わせた状態でキャストしたいところです。



■φ(-_@) :「《マグマのしぶき》は相手のマナがない状態で打つ」

 《屑鉄場のたかり屋》を追放したい場合ですね。

 対コントロールとの戦いをよく理解しているプレイヤーは、躊躇なく自身の《屑鉄場のたかり屋》に抱えている除去を打ってきますので、できれば相手がマナを使い切ったタイミングで打つのが望ましく、それが出来ない場合でもアタック時には打たないほうが良いです。


 アタック時に打ってしまうと、《屑鉄場のたかり屋》に除去を重ねられた場合「カウンターして第2メインのガードを開けるのか」・「カウンターせずに追放に失敗するのか」という2択を強いられることになってしまいますので、3点をテイクしてでもターンエンドに打ったほうが良いでしょう。



■φ(-_@) :「《ヒエログリフの輝き》の4枚目を入れたい」

 最後は願望みたいなものです。

 「アモンケット」実装時に「地味ながら注目している」と書いた記憶がありますが、これほどとは思いませんでした。下手をすれば「《天才の片鱗より強いのではないか?」とさえ思えるカードで、是非4枚目を入れたいのですが・・・現状何と入替ようかと悩んでいるところです(。-∀-)


 今回は以上になります。

 本当に「強い」と言えるデッキですので、皆さんも是非試してみて下さい。

 最後までご覧頂き、ありがとうございました(*_ _)


百人組手の人

Magic Duels 百人組手

マジックデュエルズ実践ブログ

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