第17回:白青フラッシュ③(考察)

 それでは、考察を始めていきましょう。

 そこまで悪くはない結果ではあったのですが、主様から「アグロ耐性」というご依頼を頂いており、ご提案できるポイントもありますのでそちらを中心に見ていきます。



◆ 「アグロ耐性の向上」


 大きく分けまして2点です。


● 「《反射魔導士》の追加投入」

 実は回答の半分以上がこちらになってしまうのですが・・・元のデッキでは1枚しか投入されていなかった「後手で引きたい男No.1」のハゲ彼を3枚にすることですね。


 機体に弱いことやコントロールにはほとんどバニラ(※能力がないクリーチャー)であることから減らされたと推測致しますが、それ以外には滅法強いクリーチャーです。テンポ戦略とも合致しておりますし、さらにこのデッキには《本質の変転》もありますのでシナジーとしても素晴らしく・・・

(。-∀-):「2T《密輸人の回転翼機》!」

(-ω-●):「うざ…《ファルケンラスの後継者》、エンド」

(。-∀-):「《反射魔導士》!《後継者》をバウンスして《回転翼機》起動⇒アタック!!」

(-ω-●):「ごふっ…」


 「2T《密輸人の回転翼機》⇒3T《反射魔導士》」は強烈なムーブです。

 是非3枚入れましょう!



● 「軽量化」

(*-ω-):「もしかして、コントロール好きですか?」


 本題に入る前に少し『クロックパーミッション』についてお話したいと思います。

 可能な限り早く決着をつけることを目指すアグロ、できるだけ長いゲームに持ち込み受け切ることを目指すコントロールに対して、『クロックパーミッション』は中間的な存在になります。


 =アグロが息切れしコントロールが台頭を始める・・・その瞬間をゲームの終着地点としてプランニングするべきということになるのですが、今回のデッキにはいくつかそれには則さず「コントロールしたい」という思いが垣間見えるようなカード選択がありました。


 それが・・・

 《天才の片鱗》《疑惑の裏付け》《秘密の解明者、ジェイス》《奔流の機械巨人》です。

 何れも素晴らしいカードなのですが、テンポを信条とする『クロックパーミッション』には少々重いのですよね(-ω-;)。キャストするターンを使って引いてくるのは概ね小型のクリーチャー、というわけでアドバンテージ面よりもコストの重さが気になる場面のほうが多かったですね。


 それゆえに手札に固まって負けてしまうゲームもあり、実際『エスパーコントロール』では「全ては彼のためにある」と言っても良いぐらいの活躍をしていた《ジェイス》ですが、今回の実戦では大幅に出番が減り、時には《密輸人の回転翼機》から捨てられることも(。-∀-);


 また、

 同様に《領事の鋳造所》も重たい印象を受けました。

 本来これが起動する頃にはほぼゲームを決めている展開が望ましく、実戦中使用したのも僅かに7回うち4回は敗勢の中での苦し紛れ)でした。



 しかしながら、これらのカードが絶大な効果を発揮するゲームもありまして・・・

 そう、対コントロール戦です。

 「速いクロック」に加えて「カウンター」や「アドバンテージ源」まであるデッキでしたのでコントロール相手には無類の強さを誇り、概ね「クロック⇒相手から先に動かせてのカウンター合戦⇒PWを通す」プランで勝っています。


 これが対コントロール全勝(。-∀-)bの理由になりますが、ただ元々相性が良くそこまで意識しなくても有利に戦える相手だと思いますので、やはり軽量化を施して環境の4割を占めるアグロデッキへの耐性を上げる方向で検討していきましょう。


 キーワードは「テンポ>アドバンテージ」ですね。


 候補としては・・・

 まずは《異端聖戦士、サリア》。

 ほとんどの地上アグロクリーチャーを受け止めつつ、3点のクロックにもなる優秀なクリーチャーでその能力はテンポ戦略にもピタリ、《密輸人の回転翼機》対策にもなります。特に先手3ターン目に現れた彼女は素晴らしいですよね(。-∀-)b


 次に《分散》《非実体化》といったバウンススペル。

 多くは必要ないと思いますが汎用性の高いアグロ受けのカードになりますし、このデッキですといわゆる「ナイトメア・ギミック」(※)も使えますので、最後の枠に1枚挿しておくと渋い働きをするのではないでしょうか?


(※)ナイトメア・ギミック

 ナイトメア=《呪文捕らえ》のように「一時的に追放する」能力の俗称。

 「呪文を追放する」能力に対応して《呪文捕らえ》をバウンスすれば、《呪文捕らえ》を手札に戻した上で対象の呪文を永久に追放することができる(場を離れた時にはまだ何も追放しておらず=したがって唱え直すカードもなく、その後に追放する能力が解決されるため)。


(*-ω-):「《呪文捕らえ》に除去を打つ時も、追放能力に対応してしまうと追放されたカードが戻って来ないので注意して下さいね」



 続きましてドローとカウンター。

 《天才の片鱗》は、特に対アグロでの後手の場合に中々打てるタイミングがなかったので、ドロー操作が必要なのであれば《時間の把握》に変更すれば問題なく運用できるでしょう。


 カウンターについても現状で特に問題はないとは思うのですが、大体のゲームが《呪文萎れ》の射程圏でしたので、《風への散乱》《集中破り》⇒《呪文萎れ》に変更してしまえば色マナコストを若干軽くすることができますね。


 それから除去、《石の宣告》です。

 2マナで何でも追放することができる白最強のクリーチャー除去、このデッキであれば相手に与える1ドローよりもメリットのほうが遥かに勝っていると思われますので、このカードは上限の2枚投入で宜しいのではないでしょうか。


 最後に《永遠の見守り》。

 【第6回:白青クロック】の時には懐疑的な考察をしたこのカードですが、今回の実戦ではプランの1つにもなり中々の活躍(直接の勝因:6回)をしていました。攻防一体かつアグロ相手に置くことができればまず勝てるカードですので2枚に増量してみても宜しいかもしれませんね。



 ・・・さて、ここまで『クロックパーミッション』趣向で見て参りましたが、せっかくの機会ですし主様もそちらを好まれているような気も致しましたので、コントロール趣向でも見ていきまして終わりと致しましょう。


 《領事の旗艦、スカイソブリン》《保護者、リンヴァーラ》《消えゆく光、ブルーナ》。

 MTG界での【白青フラッシュ】にて主にサイドボードとして活躍しているカード達ですが、何れもコントロールプランでは強力なフィニッシャーです。

 特に《消えゆく光、ブルーナ》は、現状でも《反射魔導士》や《大天使アヴァシン》を戦場に戻すことができますし、何かの間違いで《悪夢の声、ブルセラ》が生誕すればさすがにそれだけで勝ってしまうカードですからね(92戦目の同系戦でそれにより敗れています)。

 

 何より【ロマン】があるっていいですよね(。-∀-)b


 今回は以上になります。

 ご覧頂きありがとうございました(*_ _)


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