第18回:黒赤バーン③(考察)

 それでは、考察を始めていきましょう。

 今回は、デッキに何点かのアンシナジー=相性が悪い部分がありましたのでそちらを中心に、最後にご依頼である「《狼の試作機》」につきまして私見を述べたいと思います。



◆ 「アンシナジー」


1.「重いカード」と「アグロ戦略」

 このデッキはできるだけ早く決着を目指す高速ビートダウンデッキなのですが、いくつか重いカードが投入されており動きを阻害していました。

 《炎呼び、チャンドラ》や《膨らんだ意識曲げ》などをプレイする頃にはゲームを決めていたいですし、《墓所破り》はコスト自体は軽いのですが、横に並べてドローするよりは攻撃を優先するべきで、起動コストが2マナと重いのでマッドネスすることも難しかったですね。



2.「クリーチャー数」と「《密輸人の回転翼機》」

 主に対コントロールデッキの敗因です。

 このデッキはクリーチャーが15体しか投入されておらず、うち2体はコストが重い《手に負えない若輩》《膨らんだ意識曲げ》ですので実質13体で《密輸人の回転翼機》を運用しなければなりませんでした。ゆえに「場に環境最強の《密輸人の回転翼機》がありながら起動できない」という精神衛生上宜しくない事態が頻発、20体程度はクリーチャーを確保したいですね。



3.「小型クリーチャー」と「全体除去」

 引いてはならないカード2枚。

 《コジレックの帰還》と《突き刺さる雨》に書いてあることは概ね「あなたのクリーチャーを全て破壊する」です。何とかプランニングして何度か勝因にはなっていると思いますが・・・攻めには全く貢献しないカードなので使いたくはないですね(-ω-;)



4.「重いカード」と「手札が無ければ」

 最後の2点は主に《ギラプールの宇宙儀》との相性ですね。

 前述の重いカードですが、《ギラプールの宇宙儀》の起動を今か今かと待っているところに引かされると最悪です。大抵プレイすることができず、あるいはできたとしても3枚引けるターンが大幅に遅れるため、大きなフラストレーションになっていました。



5.「カードを引く」と「手札が無ければ」

 《安堵の再会》は良いカードではあるのですが、《精神病棟の訪問者》や《ギラプールの宇宙儀》のような「手札が無い」ことをトリガーとするカードとは相性が悪いです。

 最悪なのが《安堵の再会》自体がキャストにカードを2枚捨てることを要求されるために、《ギラプールの宇宙儀》を起動すべく必死にカードを使っている時に引かされた場合、手札不足でプレイすることもできず、何ターンかを悶々として過ごすことになります。


 以上です。

 デッキの戦略とカードの選択が一致していれば、またカード同士の相性が良いものであれば全体の動きがスムーズになりますので、意識して頑張ってみて下さい。



◆ 「《狼の試作機》の可能性」

 単刀直入に申し上げれば、個人的には使いたくないです。

 《山》1枚でも良いから抱えておきたいと考える人間にとって、戦闘前に手札をゼロにしなければならないというのは大きなデメリットですし、その厳しい条件をクリアしたとしてもゲームに勝てるわけではなく、《放浪する森林》にも及ばないスペックですからね(-ω-;)


 一応《オリヴィアの竜騎兵》《貪欲な吸血者》などで高速起動させたり、《ギラプールの宇宙儀》で手札を補充し毎ターン使い切るといった用法があることはあるのですが、破壊されると目も当てられないことになりますので、「決まってもゲームに勝てるわけではないが、外すと大体負け」というのは到底割りに合っていないと思います。


 ただ、「何事もやってみなければわからない」というのが百人組手の主旨であり信条ですので、今から思えば25戦単位ででも何かと入れ替えて使ってみれば良かったですね(*-ω-)


 今回は以上になります。

 ご覧頂きありがとうございました(*_ _)

百人組手の人

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