第21回:黒赤マッドネス③(考察)

 それでは考察を始めていきましょう。

 主様より頂いていた「クリーチャー選択」「クリーチャーと除去のバランス」に加えて、プレイ中に気になった点について見ていきたいと思います。



◆ 「マナベース」


 さすがに土地19枚は少なすぎた印象です。

 相当数のゲームで1ランドスタートを余儀なくされ、大量の1マナクリーチャーに加え、《傲慢な新生子》のキャントリップもありましたのでそれでもゲームにはなっていたのですが・・・2アクションができなかったり、重いカードを延々プレイできなかったり、黒マナが確保できなかったり…といったもやもやする場面が多かったように思います。


 現代MTGにおける構築論の主流は「土地を多めにつつマナフラッドをケアする」かと存じますので、そちらに倣いまして22~23枚程度の土地を投入し、《街の鍵》や《ガイア―岬の療養所》といったカードで余剰な土地を弾く構築をオススメ致しますね。



◆ 「クリーチャー選択」


 気になったクリーチャーは2体です。


 1体目は《結束した構築物》。

 主に《発明者の見習い》のためのアーティファクトカウントかと思うのですが、カードパワーとして物足りなかったですね。「単独では攻撃できない」という強めの制約の割には2/1という心許ないサイズですし、アタックするために横に並べることを要求されるために全体除去の被害を受ける危険も増していました。


 ですので、若干重たくはなりますが《ピア・ナラー》と入れ替えるのは如何でしょうか。3マナ3点クロックというマナレシオに加え、アンブロック&パンプ能力で継続的な打点の確保を期待できるでしょう。


 2体目が《殺戮の先陣》です。

 速攻を与えられる中で意味のあるクリーチャーが自身と《屑鉄場のたかり屋》だけしかおらず、それ以外は何の能力もない3/2、マナもタイトでしたので能力を使う場面はそれほど多くなく、それよりも止まった時の回避能力の無さが気になっていました。


 やはり『黒赤アグロ』の2マナクリーチャー枠において《ファルケンラスの後継者》よりも優先されるカードはほとんどないような気が致しますね。2マナ3/2飛行&マッドネスシナジーを効果的に使えるという中々いないハイスペッククリーチャーだと思います。



◆ 「クリーチャーと除去のバランス」


 概ね問題はなかったように思います。


 特に素晴らしかったのが《癇しゃく》と《稲妻の斧》ですね。

 《癇しゃく》はこのデッキですとほとんど往年の《稲妻》として機能致しますので、今回同様是非4枚採用したいカードですね。《稲妻の斧》もその守備範囲とマッドネスシナジーが素晴らしく、特に《癇しゃく》&《稲妻の斧》は素晴らしいムーブでした。ただ固め引いてしまうリスクもあるため、こちらも今回同様2枚が適量でしょうか。



 あとは些細なところでしょう。


 《双雷弾》を使用されるのであれば、《アヴァシンの裁き》はほとんど上位互換と言ってしまって宜しいのではないでしょうか?。額面上はソーサリーですが、このデッキであればインスタントで打てる機会も多いでしょうし、後半はX火力として前述のマナフラッド受けにもなります。


 また、2枚だった《無許可の分解》も個人的には3枚目の投入を検討したいですね。このデッキでは追加3点の期待値も高いですし、アーティファクトがない状況であっても十分に強力な万能かつ最強の除去スペルでしょう。


 今回は以上になります。

 ご覧頂きありがとうございました(*_ _)

百人組手の人

0コメント

  • 1000 / 1000