第23回:黒緑昂揚③(考察)

 それでは、考察を始めていきましょう。

 

 今回はまず敗因分析を行いまして、その後に実戦中に気づいた点がありますのでそちらを少々、最後にご依頼の「PW対策」について・・・と思っていたのですが、想像以上に敗因分析部分が長くなってしまったので、そちらはコラムとして別項にて。


 早速ですが、「プレイ中に気づいた構築ポイント」についてお話していきます。



◆ 「パワーカードの投入」


 《密輸人の回転翼機》と《巨森の予見者、ニッサ》ですね。


 おそらくはMTGスタンダードの『黒緑昂揚』を参考にされたのだと推測致しますが、そちらのリストで《密輸人の回転翼機》が投入されていないのは、①「軽量打点クリーチャーが《残忍な剥ぎ取り》のみの構成」であり、②「《残忍な剥ぎ取り》は搭乗するよりも攻撃したい」ことが理由かと存じますので、クリーチャーが多くビートダウンを主眼とした今回のデッキであれば、フル投入で宜しいでしょう。


 また、《巨森の予見者、ニッサ》についても、MTGでは「オリジン」が既にイリーガルであったために投入されていないのですが、《生命の力、ニッサ》より軽くまたデッキにも合っていると思いますので、こちらのほうがオススメですね。


 特に《密輸人の回転翼機》は是非投入しましょう!!

 このカードがあれば勝率60%は超えていたように思います。



◆ 「《再利用の賢者》の増量」


 できれば入れたくない気持ちは凄く良くわかるのですが、1枚では少なかったですね。

 

 《密輸人の回転翼機》を筆頭とする各種機体に加え、最近はLOも台頭してきておりますので《再利用の賢者》はメタカードと申し上げて宜しいでしょう。実際《密輸人の回転翼機》《スフィンクスの後見》その他置物関係で10戦程落としておりますので、このカードの存在によって結果が変わるゲームも相当数あるでしょう。


 無駄になることも少ないですし、「2T:コプター」「3T:後見」の嵌めパターンを潰してくれるだけでも十分な働きです。最低でも2枚、個人的にはなんとか枠を見つけて3枚目の投入も検討したいですね。


 

 ☆ ここからは個人的趣向が強くなりますので、より参考程度に…。



◆ 「除去のバランス」


・2《悪意の調合》

・2《親切な余所者》

・2《衰滅》


 元のデッキの投入バランスですが、《悪意の調合》は2枚引かされた時の手札の消耗が激しく、《親切な余所者》は計6マナも注ぎ込んだリターンとしては少々物足りなさを感じました。


 難しいのは《衰滅》で、アグロ受けのカードとして4回の勝因になっています。しかしながら、それ以外のデッキには無駄になりやすく、また自軍のクリーチャーのほとんども吹き飛ばしてしまうため、戦略的整合性の観点からもあまり入れたくはないですね(-ω-;)



 以上を踏まえまして・・・


・1《悪意の調合》

・2《殺害》

・2《歯牙収集家》


 私ならこうしてみる、という形がこちらです。《悪意の調合》を1枚に減らし、《衰滅》⇒ピンポイントの《殺害》へ、失うことになる面受けは《歯牙収集家》に期待。

 

(-ω-●):「ヴェス家にいそうだよね…」


 パワーも3ありますし、能力にマナもかからないのでテンポも損ないません。『機体アグロ』『白ウィニー』など刺さるデッキも多いので、巧く使えば《最後の望み、リリアナ》と《反射魔道士》を足して2(.5ぐらい)で割ったような存在になれるのではないかな?、と思っています。



◆ 「アドバンテージカードの投入」


 実戦中ずっと思っていたのですが、結構フラッドしやすいのですよね(-ω-;)。そしてフラッドしてしまった場合は概ねそのまま負けますので、何らかのフラッドケアが必要・・・となるとやはり緑御用達の入得カード、《薄暮見の徴募兵》です。


 《死天狗茸の栽培者》は、マナのジャンプアップを有り難く感じたことも少なく、後半に引くとほとんど役に立たないので、ならばいつ引いても無駄にならず、相性の悪いコントロールに強い《薄暮見の徴募兵》と入れ替えるのも一案かな、と思いました。



 ・・・今宵は結構長くなってしまいましたね(。-∀-);

 最後に「PW対策」を考えていきましょう。



◆ 「PW対策」


 主様も仰っていましたが、このデッキはPWに本当に本当に弱いです。

 

 現状ですと、ランダムハンデスの《エムラクールの囁き》と《生命の力、ニッサ》がかろうじて対策の体を成している程度で、引かれたPWに対してはほぼノーガード、かといってビートダウンも間に合っておらず、敗戦の4割を超える19回のゲームをPWだけで落としています。


 「PW1枚で負ける」ことは非常につまらない負け方ですので、対策は必投と言えるでしょう。

 

 まずは《苦渋の破棄》。

 月並みになりますが、真っ先にこのカードが候補に挙がりますよね。


 投入するのであれば当然白をスプラッシュすることになりますので、《進化する未開地》からのサーチ用に平地を1枚、森数枚を《梢の眺望》や《陽花弁の木立ち》に入れ替えつつ、アーティファクトクリーチャー枠を《巡礼者の目》にすればそこまで無理をすることなく運用できるでしょう。


 交換するスロットはそのまま《衰滅》(《殺害》)の枠が良いと思いますが・・・PW1枚のためにわざわざ1色足すようなことまでしなければならない、というのはあまり気分が良いものではありませんね(-ω-;)

 

(-ω-●):「黒巨人君よりは仕事してくれそう…」


 続きまして《膨らんだ意識曲げ》。

 《苦渋の破棄》がディフェンシブアプローチなら、こちらはオフェンシブアプローチになりますね、個人的にはあまり好きな部類のカードではないのですが・・・PWだけでなく、コントロールやランプのカードにも厳しい戦いを強いられる中、黒緑のビートダウン能力・コントロール能力ではそれらが出てくる前に攻め勝ち、あるいは出てきてから迎え討つことが難しく、それができないのであればせめて相手の手札にある段階で対処できる手段が必要です。

 

 特にコントロールにはキラーカードになる1枚ですし、黒緑の型を崩すことなく運用でき、《金線の使い魔》とも相性が良いので、1度試してみて頂きたいですね。というより、最低限このカードがないと理不尽なゲームが多すぎてやっていられない、というのが私の正直な感想になります。


 ・・・


 もっと踏み込んでしまえば、色々懸命に考えてはみたものの・・・現状ではあまりプレイしたいデッキではないです(-ω-;)。「基本的に相手の行動にはされるがまま」で、ほとんど勝っただろうという状況から「PWが出ただけで負け」「全体除去をトップデッキされて負け」というゲームが何度もあり、終始フラストレーションを感じていました。まぁ、私個人がこの手の真っ直ぐなデッキを苦手としていることも多少あるかもしれませんので・・・


・【私の黒緑なら70%勝てるb】


 というリストをお持ちの方がおられれば、是非お教え頂きたいですね(。-∀-)b


 今回は以上になります。

 ご覧頂きありがとうございました(*_ _)

 (敗因につきましては別項で詳しく分析致しますので、宜しければそちらもどうぞ)


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