コントロールを考える⑰

(サブタイトル:【コントロールで勝ちたい】)


 前回から特に進展があったわけではないのですが、メインテーマでありわざわざ「Create」タグまでつけて独立させている「コントロールを考える」が1月音沙汰なし、というのも如何なものかと思いましたので、今回は【カードの再評価】でも行いたいと思います。


 冒頭で「進展がない」と申し上げましたが、理由はただ1つ。


φ(-_@) :「全て『イゼット』で事足りる」


 からです。

 前回の最後に「次回は3色を取り上げましょう」と申し上げた手前、定番の『エスパー』『グリクシス』『ジェイスカイ』から『ティムール』『スゥルタイ』といった比較的マイナーなコントロールまで一通り手を出してみたものの、今の『イゼット』にはコントロールに必要な要素を全て2色で賄えてしまうパワーがあり、特に3色目を増やす必要を感じられず。


 加えて3色となると《進化する未開地》やバトルランドでマナベースを整える必要があるのですが、「《天才の片鱗》の4マナ目がタップイン」などは勝敗を分けかねないアクションになりますし、《検閲》のためにできれば2ターン目から全てアンタップインさせることが望ましい(さらに言ってしまえば除去やサイクリングのために1ターン目から!)、というのが現環境でのコントロール。


 『イゼット』であれば通常タップインは2枚の《さまよう噴気孔》のみになりますので、色を足す最大の理由であるPWの地位が下がっていることもあり、3色にするのはむしろデメリットのほうが大きいと思えてくる始末。


 というわけで、残念ながら新作はできず。

 ただ、回数をこなしただけあって環境理解の向上とカードの評価について考えを改める部分はありましたので、今回はそちらをお話したいと思います。



 まずはお題目としてデッキリストを。

 こちらが現在使用している『イゼット』の最新型。

 旧型についてはこちらをご覧頂ければと思いますが、簡単に変更点を申し上げましょう。


● OUT

・《明日からの引き寄せ》×2

・《電招の塔》×2

・《秘密の解明者、ジェイス》×1


● IN

・《分散》×1

・《ヒエログリフの輝き》×3

・《疑惑の裏付け》×1


● IN ⇒ OUT ⇒ IN

・《周到の神ケフネト》


 自分の中での1番の衝撃は、コントロールマスター《秘密の解明者、ジェイス》を切ったことですが、そちらについては後程詳しくお話することと致しまして、まずは比較的簡潔にご説明できる部分から。



●《分散》

 《暗記+記憶》の登場でついに隠居かと思いましたが、戻ってきました。

 《暗記+記憶》が素晴らしいカードであることに異論はないのですが、如何せんバウンスにしては大振り、ほぼ全てのカードをテンポを損なわず受けることができ、同一ターンでバウンス ⇒ カウンターまで構えられる《分散》先生はやはり偉大でした。



●《疑惑の裏付け》

 セールストーク的に色をつければ「《奔流の機械巨人》の2・3枚目」

 《奔流の機械巨人》の最大の強みは、《天才の片鱗》フラッシュバックから「ボードを押さえつけつつアドバンテージを広げる」ことにあるわけですが、《疑惑の裏付け》は「相手の手札を叩き落としつつアドバンテージを広げる」という似たような挙動を起こすことができます。


 5/6というフィニッシャーサイズのクリーチャーが出ない分同等とまではいきませんが、《奔流の機械巨人》から繋がることだけは本家よりプラス。コントロールにとっての1つのゴールが《奔流の機械巨人》になりますので、「勝ち筋を増やす」という意味合いでの2枚投入です。



●《ヒエログリフの輝き》>《明日からの引き寄せ》

 今回の本題その①。

 少し前には「2枚投入すべき」と書いていた《明日からの引き寄せ》ですが、現在は《ヒエログリフの輝き》と評価が逆転しました。


●《明日からの引き寄せ》

・ 特大Xで打つとゲームに勝てる


●《ヒエログリフの輝き》

・ ①  複数投入で土地を1枚削ることができる

・ ②  序盤の事故を緩和させることができる

・ ③  序盤に《焦熱の衝動》を魔巧させることができる

・ ④《奔流の機械巨人》からフラッシュバックできる

・ ➄(タイマーストップ式のMD仕様ではナチュラル《検閲》ブラフになる)


 それぞれのメリットを文字に起こしてみますと一目瞭然なのですよね。

 《明日からの引き寄せ》は「究極のマナフラ受け」とでも言うべきでしょうか。利点は振り絞って打てればゲームに勝てるという1点だけで、実際のところは頑張ってX=3・4程度といったところ。序盤に「《明日からの引き寄せ》⇒《奔流の機械巨人》」と引いてくると悶絶すること間違いなし。


 対して《ヒエログリフの輝き》は引ける枚数はどれだけ頑張っても2枚までですが、序盤~終盤まで全く無駄になることはなく、先程の序盤のドローが「《ヒエログリフの輝き》⇒《奔流の機械巨人》」ならばプランが見えてむしろ喜ばしい手札になるでしょう。


 メリットとしては《ヒエログリフの輝き》のほうが遥かに多いわけで、優先すべきがどちらかなのは明白。《明日からの引き寄せ》を1枚だけ挿しておくという選択肢がないこともないのですが、今回は後述するもう1つの理由でそちらも採用せず。



●《炎呼び、チャンドラ》

 なぜ入れていなかったんだレベルφ(-_★)

 ①「フィニッシャー」②「全体除去」③「PW対策」④「手札入替」とコントロールが欲しいところを1人で全部やってしまうただただ恐ろしいカード。4番目の「手札入替」も意外と使う機会は多いです。



●《周到の神ケフネト》

 今回の本題その②。


・「神様仏様ケフネト様」 

⇒「癖が強い」

⇒「構築次第」


 《ケフネト》自体の評価の変遷はこのようになりまして、回り出せば手がつけられなくなるもののそこに至るまでが非常に遅く、《苦渋の破棄》《排斥》《暗記》などを能力起動に合わせることができるため、コントロール同型においてもそこまで絶対的ではない、ということから一時期は外していました。ではなぜ今回投入されているのかと申しますと・・・


■φ(-_@) :「クリーチャーを追加したいと思った」


 からです。

 《神聖な協力》を使えない『イゼット』ですと、《伐採地の滝》《ガイアの復讐者》というカードの対処が難しく、1枚で負けてしまうほどの脅威になります。遭遇頻度自体は全体の数%といった程度ですが、僅かとはいえ1枚で負けうる状態を放置するというのは好ましいことではありません。


 クリーチャーでプレッシャーをかけることができればPWへの対策にもなりますし、《電招の塔》が「本当は使いたくない中での消去法的選択」であったこともあり、前々から《輪の信奉者》《奔流の機械巨人》の他に何かクリーチャーを入れたいと思っていました。


 そこから《ピア・ナラーとキラン・ナラー》《栄光をもたらすもの》などを試してみまして感触自体も悪くはなかったのですが、「《ガイアの復讐者》を一方的に討ち取ることができるドローサポート付の飛行5点クロック」《ケフネト》に再度白羽の矢が立つことに。


 しかし、何分癖が強いカードですのでただ投入すれば良いというものではありません。

 前回の失敗は《ケフネト》に加え《明日からの引き寄せ》《秘密の解明者、ジェイス》を投入していたことで、これらのカードは「役割はほぼ同じ+序盤には何もできない」という共通項を持っていますので、序盤に重ね引きしてしまうと身動きが取れなくなるという危険をはらんでいました。

 

 というわけで今回は《ケフネト》様にオールイン。

 苦手なカードへの回答も増えましたし、ラグのあるカードが減ったことで前回よりスマートに動けるようになったと思っています(。-∀-)



 本編は以上ですが、最後に「私的『イゼット』フィニッシャー格付」でも。


 左上段から評価の高い順。

 隙が全く生じない《奔流の機械巨人》が抜けた1位。2位《輪の信奉者》・3位《チャンドラ》にはほとんど差はなく、相手がアグロなのかコントロールなのかだけでも入れ替わります。4位《ケフネト》と5位《ジェイス》の差は「ボードに強いかどうか」


 これは《チャンドラ》との評価差にもなるのですが、タップアウトに近い形でキャストした時に最低でもクリーチャーは薙ぎ払ってくれるのか、ドローかバウンスを1回使ってご退場していくのか、というのは大きな違いがあります。それでなくても《ケフネト》にしろ《チャンドラ》にしろ引けばゲームを決めてくれるカードなわけで、キャストしたからといって勝ちに直結するわけではない《ジェイス》の価値は1段落ちるように思いますね。


 今回は以上になります。

 ご覧頂きありがとうございました(*_ _)


百人組手の人


 


 

 

 

0コメント

  • 1000 / 1000