前回の続編になります。
前回は「3枚のフリースロットに何をいれますか?」という問題提起で終わっていたのですが、想像以上に多くのご意見・ご質問を頂きましたのでそれに対する回答をさせて頂き、最後に一応の完成形をご紹介したいと思います。
始めに前回までのデッキリストをば。
1点補足なのですが、私はこのデッキをアグロだとは思っていません。
「一体何を言っているんだ?」とお思いになるかもしれませんが、正確には「アグロをつくろうとした」のではなく「何とかして勝てるドレッジをつくろうとしたところアグロになった」ということになります。…厳密には「見つけた」ですけどね(。-∀-)
ですので、カード選択としても「アグロなカードを探す」のではなく「ドレッジシナジーがある中でアグロなカードを探す」という視点を持って頂いた方が良いように思います。ただ鋭角アグロを目指すのであれば《秘蔵の縫合体》《憑依された死体》などの投入価値がなくなってしまうわけで、これらのカードを用いた「粘り強さ」が他のアグロとの差別化にもなっています。
・・・前置きはこのぐらいにしまして、それではまずは質疑応答から。
◆ 質疑応答
■ 「《安堵の再会》が弱い理由」
より詳しくご説明しますと・・・
2ターン目に《安堵の再会》をキャストしたとしても6割は《秘蔵の縫合体》を引けません。《憑依された死体》を引けたとして3ターン目に2/2と1/1。相手がアグロですと、最悪でも2ターン目・3ターン目とより優秀なクリーチャーを連打してきていますので、その時点で劣勢になっています。
さらに、[青黒赤][黒赤]という対応力に乏しいカラーリングでは、互角の場でPWを出されただけで相当苦しくなってしまうので、先にクリーチャーを展開してボードにプレッシャーをかけ、PWを出しにくい or 出せない状況をつくりにいくことが求められます。
■ 「《血怒りの喧嘩屋》は強いのでしょうか?(疑問)」
2マナ4/3が弱いわけなかろうφ(-_★)?
失礼、少々高圧的な物言いになりましたが、『赤緑エナジー』の《通電の喧嘩屋》をイメージすればわかりやすいのではないでしょうか。もちろん除去された場合にはアドバンテージを失うことになりますので、ただ投入すれば良いという代物ではないのですが、ドレッジであればそのデメリットをほぼなくすことができ、あるいはメリットに変えることができます。
■ 「ディスカード機構を欲しがっているご様子」
逆です(。-∀-)
《ファルケンラスの後継者》《血怒りの喧嘩屋》など砲台は多いので、求めているのは"弾"のほうになります。また、詳しくは後述致しますができればマッドネスよりもリアニメイトのほうが望ましいです。
続きまして、ご提案頂いたカードについて。
・《霊気拠点》
やめたほうがいいです(-ω-●)
初めは3枚入れていたのですが、恒久的に色マナを要求するデッキですので結構な頻度で捻出に苦しむことになりました。バトルランド・M10ランドで十分です。
・《憑依された死体》
抜いたらダメです(。-∀-)
ドブン率が大幅に下がりますし、《秘蔵の縫合体》の価値を著しく落とすことになります。
・《血の間の僧侶》
マッドネスできません(-ω-●)
10戦程プレイして頂けると実感できると思うのですが、2ターン目の《血怒りの喧嘩屋》・2マナかかる《憑依された死体》などが主な砲台になりますので、マッドネス3マナは中々用意できません。前述の「マッドネスよりもリアニメイトが望ましい」という理由になりまして、このカードならば適当に捨てておける《グール馬》のほうが機能する印象。
・《ホネツツキ》
悪くはないでしょう。
このカードの最も強い動きは「軽量除去から連続キャストする」ことだと思っているのですが、《致命的な一押し》《稲妻の斧》+《傲慢な新生子》とそのアクションを取れるカードはデッキに多いです。あとは、メインテーマ自体とシナジーがないこと・ムラのあるカードであることをどこまで評価するかでしょうか。
・《ゲトの裏切り者、カリタス》
同じく、悪くはないでしょう。
このカードはアグロに劇的に作用することがありますが、遅いデッキには概ねただの4マナ3点クロックに成り下がります。アグロ率は5割以上ありますので採用する価値はあると思うのですが、選者の趣向と申しますか、メインボード(MDではメインボードしかないのですが)ではできるだけ相手によって価値が変動するカードを採用したくない、というのが私の考え方です。
・《炎刃の達人》
入らないでしょう。
好き好んでディスカードしたいわけではないですし、《憑依された死体》の起動は基本相手のターンエンドに行いたいので、期待値としては大体1点・たまに2~3点といったところ。すでに《傲慢な新生子》が4枚入っていますので、デッキパワーとして1マナ打点1のカードをこれ以上追加する余裕はないかと思います。
・《街の鍵》
カード自体は悪くないのですが、厳しそうです。
《安堵の再会》と同じ理由になるのですが、「カウンターを持たないミッドレンジ」は相当受けが広いカラーリングでもない限り、時間が立てば立つほどボムに晒される危険が増して不利になるという印象を持っています。このカードが入るとすれば、ボードを気にせず「本体火力モード」に移行できるヴァンパイアなどになるのではないでしょうか。
・《超常的耐久力》
コメントでも返信させて頂きましたが、改めて。
通称「yamameスペシャル」ですが・・・ETB能力を持ったクリーチャーがいないですし、基本は相手の除去に対応して打つことになると思うのですが、《ファルケンラスの後継者》《血怒りの喧嘩屋》などに打ってもアドバンテージを失うことになりますので、あまり相性は良くないと思います。
質疑応答は以上です。
それでは最後に私の完成形を。
フリースロット3枚は・・・
《精神病棟の訪問者》×2・《戦争に向かう者、オリヴィア》×1となりました。
普通にキャストしても一応打点は3ありますし、手札の消耗が激しいデッキですので(実際に機能しているところを見たことはほとんどないとはいえ)ドローサポートは有難く、(マッドネス2マナはギリギリなところですが)ディスカードシナジーもあります。戦略との一致・シナジー性、ともにありますので妥当なところでしょう。
頂いた中で1番丸そうだったカード。
実は1度もプレイしていないので、「《オリヴィア》をキャスト ⇒ さらにクリーチャーをキャスト&捨てたいカードがある」という状況がどこまであるのか疑問が残るところもあるのですが、彼女自身が3マナ3/3飛行ですので最低限の仕事はしてくれるでしょう。
こんなところで、今回は以上になります。
ご意見ありがとうございました(*_ _)
百人組手の人
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